【司法書士解説】大切な家族を守る
「遺言」の重要性と書き方(自筆証書・公正証書)【姫路・たつの市】
「うちの家族は仲が良いから、私が亡くなった後も揉めることなんてないだろう」「財産といっても、住んでいる家と少しの預金だけだから、遺言書なんて大げさなものは必要ない」。
姫路市やたつの市周辺で相続のご相談をお受けする中で、多くの方がこのように考えていらっしゃいます。しかし、実際に相続が発生した際、残されたご家族間で意見が対立し、かつては仲の良かった兄弟姉妹が骨肉の争い、いわゆる「争族(そうぞく)」へと発展してしまうケースを、私たちは幾度となく目にしてきました。
財産の多寡は関係ありません。むしろ、実家という「分けにくい財産」しかない場合の方が、誰が家を継ぐのか、代償としての金銭をどうするのかでトラブルになりやすい傾向があります。
ご自身の築き上げた大切な財産が、愛するご家族を傷つける火種にならないよう、生前にご自身の意思を明確な法的書面として残しておくこと。それが「遺言(ゆいごん)」の最大の役割です。この記事では、遺言書がない場合のリスクや、遺言書の主な種類(自筆証書遺言と公正証書遺言)の違い、そして作成にあたってのポイントを地元の司法書士が分かりやすく丁寧に解説します。
目次
1. 遺言書がないとどうなる?(遺産分割協議の大変さとリスク)
もし、遺言書を残さずに亡くなられた場合、残された財産は民法で定められた相続人(法定相続人)が、定められた割合(法定相続分)で受け継ぐことになります。しかし、預金や不動産を自動的にその割合でスッパリと分けられるわけではありません。
具体的に「どの銀行の預金を誰が受け取るか」「実家の土地・建物は誰の名義にするか」を決めるためには、相続人全員で話し合いを行い、全員が納得した上で「遺産分割協議書」を作成し、全員の実印を押して印鑑証明書を添付しなければなりません。
「全員の合意」という高いハードル
相続人が多く各地に散らばっている場合や、長年疎遠になっている兄弟がいる場合、さらには認知症で判断能力が不十分な方がいる場合、この「全員で話し合って実印をもらう」という作業は極めて困難になります。たった一人でも反対したり、連絡が取れなかったりすれば、不動産の名義変更や銀行口座の凍結解除は一切進まなくなってしまいます。
一方、法的に有効な遺言書があれば、原則としてこの大変な「遺産分割協議」を行う必要がなくなります。遺言書で指定された通りに、スムーズに財産を承継させることができるのです。
【図解】遺言書の「ある場合」と「ない場合」の手続き比較
※遺言書がない場合、親族間の意見調整や書類収集に多大な時間と精神的負担がかかります。
2. 特に遺言書を残しておくべき6つのケース
どなたにとっても遺言書は有用ですが、ご家族の構成や財産の状況によっては、「遺言書がないと、将来ほぼ確実に困った事態になる」というケースが存在します。以下に該当する場合は、早急に遺言の作成をご検討ください。
お子様がいないご夫婦
配偶者だけでなく、亡くなった方の「親」や、親が他界している場合は「兄弟姉妹(または甥・姪)」にも相続権が発生します。配偶者が、義理の兄弟姉妹と遺産分割の話し合いをするのは精神的負担が非常に大きいです。
再婚しており、前妻(夫)との間に子がいる
現在の配偶者と、前婚時のお子様が共同で相続人となります。全く面識のない、あるいは関係が良好でない相手と財産の分け方を話し合う必要が生じ、トラブルに発展するケースが非常に多い典型例です。
主な財産が「自宅の不動産」のみ
不動産は現金のように均等に分けることができません。同居している長男が自宅を継ぐ場合、他の兄弟から「自分にも法定相続分のお金を払ってほしい(代償分割)」と要求され、長男が支払いに困窮する事態を防ぐための配慮が必要です。
法定相続人以外に財産を渡したい
「長年介護をしてくれた息子の妻(嫁)」「内縁の妻」「お世話になった団体」などは、法律上の相続人ではないため、遺産分割協議では財産を受け取れません。
個人事業主や会社経営者である
事業用の資産や自社株式が複数の相続人に分散してしまうと、会社の意思決定ができなくなったり、事業の継続が困難になったりするリスクがあります。
相続人に認知症や行方不明の方がいる
遺産分割協議は相続人全員の合意が必要です。認知症の方や行方不明の方がいる場合、成年後見人や不在者財産管理人の選任手続きが必要となり、多大な時間と費用がかかります。
3. 遺言書の主な種類(自筆証書遺言と公正証書遺言)
遺言書にはいくつか種類がありますが、一般的に利用されるのは「自筆証書遺言」と「公正証書遺言」の2つです。(※他にも秘密証書遺言がありますが、利用されるケースは稀です。)
① 自筆証書遺言(じひつしょうしょゆいごん)
遺言者が、紙に自らの手で「全文、日付、氏名」を書き、実印等で押印して作成する遺言書です。(※法改正により、財産目録についてはパソコン等での作成や通帳のコピー添付が認められるようになりましたが、それ以外の本文は全て手書きが必要です。)
紙とペンがあればいつでも作成できる手軽さがある反面、法律の定めた厳格な要件(日付の書き方や訂正印の方法など)を一つでも間違えると遺言書全体が無効になってしまうという大きなリスクがあります。また、亡くなった後、家庭裁判所での「検認(けんにん)」という手続きが必要になるため、ご家族に手間をかけることになります。
※近年、自筆証書遺言を法務局で預かってくれる「自筆証書遺言書保管制度」が創設されました。これを利用すれば紛失や改ざんのリスクがなくなり、家庭裁判所の検認も不要になりますが、内容の法的な有効性(正しく書けているか)まで法務局が保証してくれるわけではありません。
② 公正証書遺言(こうせいしょうしょゆいごん)
遺言者が公証役場へ出向き(または公証人に出張してもらい)、2名以上の証人の立ち会いのもと、遺言の内容を公証人に口頭で伝え、公証人がそれを法的な文書として作成する遺言書です。
【参考】姫路・たつのエリアの公証役場
当事務所では、お客様のご自宅からのアクセスに合わせて以下の公証役場等での手続きをサポートいたします。
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龍野公証役場
たつの市龍野町富永300-13(たつの・太子・相生方面) -
姫路東公証役場
姫路市北条宮の町385番地 永井ビル3階(姫路駅南東・市役所方面) -
姫路西公証役場
姫路市北条口2丁目18番地 宮本ビル2階(姫路駅北東エリア)
法律の専門家である公証人が作成するため、内容が無効になるリスクは極めて低く、最も確実で安全な方法です。原本は公証役場で厳重に保管されるため、紛失や偽造の心配もありません。また、亡くなった後の家庭裁判所での「検認」手続きも不要で、速やかに名義変更等の手続きに入ることができます。
4. どちらを選ぶべき?種類の比較とおすすめ
それぞれの特徴を以下の表にまとめました。費用と手間の観点から比較してみてください。
| 自筆証書遺言 | 公正証書遺言 | |
|---|---|---|
| 作成の手間 | 手軽(いつでも自分で書ける) ※ただし法律の要件を満たす必要あり |
公証人との事前打ち合わせや、公証役場へ出向く手間がかかる |
| 作成時の費用 | かからない (法務局の保管制度を利用する場合は3,900円の手数料が必要) |
公証人手数料が必要 (財産の額や相続人の数によって数万円〜十数万円変動します) |
| 無効になるリスク | 高い | 極めて低い(確実性が高い) |
| 紛失・偽造リスク | 自宅保管の場合は高い (法務局の保管制度を利用すれば防げる) |
ない(公証役場で原本を保管) |
| 死後の手続き | 家庭裁判所での「検認」手続きが必要で、家族に手間と時間がかかる | 検認は不要。すぐに預金解約や不動産の名義変更が可能 |
司法書士のプロの視点:圧倒的に「公正証書遺言」をおすすめします
作成時に費用や手間はかかりますが、当事務所では特別な事情がない限り、お客様の大切な想いを確実に実現できる「公正証書遺言」の作成を強くおすすめしています。
自筆で書かれた遺言書は、「書き方が間違っていて不動産の名義変更に使えなかった」「認知症が進んでいた時期に書かれたものだとして、他の相続人から裁判を起こされた」といったトラブルが後を絶ちません。ご家族に争いの種や手続きの負担を残さないためにも、確実な方法をお選びください。
5. 姫路・たつの市で遺言書作成を司法書士に相談するメリット
「公正証書で遺言を作ろう」と決めても、いきなり公証役場へ行って「書いてください」と言っても作成することはできません。誰に、どの財産を、どのように渡すのかという文案を検討し、戸籍謄本や不動産の評価証明書などの必要書類を集めて、事前に公証人と綿密な打ち合わせを行う必要があります。
姫路市やたつの市周辺で活動する司法書士 小川卓也事務所にご依頼いただければ、以下のようなメリットがあります。
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法的に隙のない、確実な文案の作成
お客様のご希望を丁寧にヒアリングし、「将来、名義変更の手続きで絶対に滞らない」法的に正確な文章を作成します。 -
面倒な戸籍等の書類収集を丸ごと代行
公証役場へ提出する煩雑な戸籍謄本や不動産資料の収集を、職権を用いて当事務所がすべて代行いたします。 -
公証人との事前打ち合わせや証人手配をサポート
公証役場(龍野・姫路東・姫路西など)との事前のやり取りをすべて司法書士が行います。また、作成当日に必要な「2名の証人」についても、当事務所で手配することが可能です。
【報酬額の目安 (税抜)】
当事務所では、まずご相談にて丁寧にお見積もりを作成いたします。安心してご依頼いただけるよう、標準的な報酬額の目安をご案内します。
- 自筆証書遺言作成サポート
- 50,000円〜
- 公正証書遺言作成サポート
- 80,000円〜
※別途、公証役場へ納める公証人手数料が必要となります。
ご家族の未来を守る準備、一緒に始めませんか?
「自分にはまだ早い」「財産が少ないから関係ない」。そう思って先延ばしにしている間に万が一のことが起これば、残されたご家族は悲しみの中で複雑な手続きや話し合いに直面することになります。
ご自身の想いを形にし、ご家族の笑顔と平穏な暮らしを守るために。姫路市・たつの市周辺で遺言についてお考えの方は、当事務所へお気軽にご連絡ください。お客様に最適な遺言の形をご提案いたします。
ご相談・お見積りのご予約はお電話で
営業時間:平日 9:00〜17:00 (司法書士 小川卓也事務所)


