会社設立に必要な印鑑(代表者印、銀行印など)は、いつまでにどんなものを作ればよいですか?
姫路市飾磨区で、個人で経営していた飲食店を株式会社へ法人化する手続きを進めようとしています。
会社用の印鑑を作ろうと思っているのですが、最近ネットのニュースで「会社設立時に印鑑の届出が不要になった」という記事を読みました。本当に印鑑は作らなくてもよいのでしょうか?
もし必要な場合、どのような種類の印鑑を、いつまでに準備しておくべきか教えてください。
結論から申し上げますと、法的には印鑑の届出は「任意」となりましたが、実務上は依然として「会社実印(代表者印)」の作成と法務局への登録がほぼ必須です。
会社名を決めたら(類似商号の調査が終わったら)、登記手続きが本格的に始まる前までに、「代表者印」「銀行印」「角印」「ゴム印」の4点セットを準備しておくことを強くおすすめします。
「会社設立に印鑑不要」の落とし穴
たしかに、令和3年(2021年)2月の商業登記規則の改正により、オンラインで設立登記を申請する場合などに限り、法務局への印鑑届出が任意(義務ではなくなる)となりました。これが「印鑑不要になった」というニュースの背景です。
しかし、これはあくまで「法務局での登記手続き上のルール」が変わっただけです。現実のビジネスの場においては、以下のような場面で「会社の印鑑証明書」や「会社実印の押印」が求められます。
- 法人口座の開設(銀行印とともに実印の提示・印鑑証明書の提出が必要)
- オフィスの賃貸借契約
- 銀行や日本政策金融公庫など金融機関からの融資契約
- 飲食店営業許可などの各種許認可の申請
- 取引先との重要な業務委託契約など
このように、実社会はまだまだ「ハンコ社会」の側面が色濃く残っています。法務局に印鑑を登録しておかなければ会社の印鑑証明書を発行することができず、結果的に事業のスタートでつまずいてしまうため、設立と同時に印鑑を登録するのが現在のスタンダードです。
作成をおすすめする印鑑の種類(基本の4点セット)
会社設立にあたっては、用途を分けてリスクを分散するため、以下の印鑑を作成するのが一般的です。はんこ屋さんやネットショップで「法人設立セット」として販売されていることが多いです。
法務局に登録する、会社にとって最も重要な印鑑です。外枠に会社名、内枠に「代表取締役印」などと彫る丸印が一般的です。重要な契約書などに使用します。
金融機関に法人口座を開設する際に登録する印鑑です。セキュリティの観点から、万が一実印が盗難・紛失した際のリスクを下げるため、代表者印とは別のものを作成して使い分けます。
会社の「認印」として、請求書、領収書、見積書など日常的な業務書類に押す四角い印鑑です。登録義務はありませんが、対外的な信用を示すために頻繁に使用します。
会社名、本店所在地(住所)、代表者名、電話番号などが記載されたスタンプです。各種手続きの書類などで、何度も手書きする手間を省くためにあると非常に便利です。
💡 司法書士からのアドバイス:印鑑を注文する「タイミング」に注意
印鑑は、「会社名(商号)」と「本店所在地(住所)」が完全に確定してから注文してください。
特に会社名については、近隣に全く同じ名前の会社がないか(同一本店・同一商号の禁止)、有名企業と似すぎていないかなどの調査を司法書士等が行った後でなければ、後で会社名を変更せざるを得なくなり、作った印鑑が無駄になってしまうリスクがあります。
会社名が確定したら、登記申請の書類に押印するために必要となりますので、設立希望日の2〜3週間前を目安に注文・作成しておくとスムーズです。
「この会社名で登記できるか事前に確認してほしい」
「法人成り(個人事業からの法人化)の手続きを丸ごと任せたい」
当事務所では、事前の商号調査から定款作成、登記申請、そしてご希望の方にはスムーズな法人印作成の手配やアドバイスまでトータルでサポートしております。
姫路市、揖保郡太子町、たつの市、相生市周辺での会社設立手続きにつきましては、ぜひ当事務所にご相談ください。

